公務員試験の個人面接について、どう対策すれば良いのか迷っている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、元公務員の筆者が公務員試験の個人面接のポイントを徹底解説します。
面接における注意点をはじめ、NG回答などもあわせて紹介します。
今後、公務員試験の面接を控えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
公務員試験の個人面接で注意すべき言動のポイント5選
個人面接で注意すべき言動のポイントを5つ解説します。
公務員試験のみならず、一般的な面接にも応用できる内容であるため、ぜひ参考にしてみてください。
①まずは結論から話す

質問をされたら、まずは結論から話しましょう。
最後に結論を持っていくと、それまでダラダラとした話が続いてしまう場合があります。
話を続けながら自分でも何を聞かれていたのかわからなくなってしまうケースもあるため、注意が必要です。
【質問と回答例】あなたの性格を教えてください
私は、幼い頃から人と話すことが好きだったので、年齢を問わずさまざまな方と交流をおこなってきました。会話の中で相手から学ぶことも多く、自身の成長にもつながりました。また、誰とでも物怖じせずに話ができるスキルも培われた結果、今の性格になっていると思います。

自分の性格よりも、今の性格ができあがる過程について語ってしまった例です。
結論から話していないため、内容が伝わりづらい印象を受けます。
私は、誰とでも柔軟に交友関係を築くことができる性格です。幼い頃から人と話すことが好きだったので、年齢を問わずさまざまな方と交流をおこなってきました。会話の中で相手から学ぶことも多く、自身の成長にもつながりました。また、誰とでも物怖じせずに話ができるスキルも培われたと思います。

質問に対する結論から話すことで、後の内容が分かりやすくなります。
また、質問には長々と回答せず、ある程度の内容で区切るとより伝わりやすくなるでしょう。
②きちんと質問に答える

聞かれた質問には、的確に回答することが必要です。
至極当たり前に感じる方もいるかもしれませんが、意外にもできていない方が多数いらっしゃいます。
上述した「結論から話す」に通じる部分がありますが、ダラダラと話をしているうちに質問内容とズレた回答になってしまうケースがあるため、注意しておきましょう。
【質問と回答例】あなたの目指す公務員像は?
市役所は市民との距離が近く、生の声が最も届くので、地域で暮らす方々が今何を求めているのかを汲み取りやすい環境だと思っています。そのため、少しでもよりよい地域環境を整えられるように動くことが大切だと考えています。

大切な行動について語ってはいるものの、自分が目指している公務員像に答えられていない例です。
まずは、きちんと質問に回答しましょう。
私は、市民に寄り添いながら、よりよい地域への政策を推進していけるような公務員を目指しています。市役所は市民との距離が近く、生の声が最も届きやすい環境です。そのため、地域で暮らす方々が今何を求めているのかを汲み取りながら、少しでもよりよい地域環境を整えられるように動くことができる職員になりたいと考えています。

質問に対する回答をまず始めに話すと、内容も伝わりやすくなります。
また、回答を締めくくる際にも、質問の回答となる一文を持ってくると綺麗に話がまとまります。
③自慢話をしない

回答をおこなう際には、自慢話と捉えかねられない言動に注意が必要です。
とくに「あなたの性格を説明してください」「今までで一番頑張ったことを教えてください」など、自身について尋ねられる質問は、自慢話になりがちです。
謙虚さや真面目さを忘れず、うまく回答に落とし込みましょう。
【質問と回答例】あなたの長所は?
私の長所は、計画性があることです。現在、大学に在籍しているのですが、レポートや研究課題の提出を一度も忘れたことはありません。これは、提出を忘れないよう、日頃から計画的にスケジュール管理を徹底しているからだと思います。この計画性の高さは、教授から褒められることも多く、友人からも大変頼りにされています。

全体的に自慢がかった印象を受ける、非常によくない回答です。
面接官は受験者自身の性格を知りたいので、最後の一文もかなり余計です。
私の長所は、計画性があることです。現在、大学に在籍しているのですが、日々、レポートや研究課題などの締め切りがあります。まずは、提出期限に間に合うようにスケジュールを立て、早めに取り掛かるようにしています。また、タスクごとのスケジュール管理もおこない、漏れのないように心がけています。

終始、自分自身の性格についてきちんと述べられている回答です。
計画性がある理由についてもきちんと述べられており、真面目な印象を与えられます。
④嘘を吐くなら矛盾のないよう徹底する

回答する際に嘘を吐く場合には、最後まで貫き通しましょう。
嘘も方便という言葉がある通り、公務員試験に合格するためには面接で嘘を吐くことも必要です。
ただし、自分が吐いた嘘で自分の首を絞めないように注意しなければなりません。
嘘を吐く場合には、後の回答や履歴書の記載などに矛盾が生じないように徹底しましょう。
【質問と回答例】あなたのストレス解消法は?
私のストレス解消法は、運動です。私は元々体を動かすことが好きで、学生時代には運動系の部活にも入っていました。現在は、朝や夜に軽いウォーキングやランニングをおこなったり、休日には友人とバスケットやバレーボールなどを楽しんだりしています。一人で体を動かしてもスッキリしますが、友人との運動はより楽しく、心身のリフレッシュにもつながっています。

(あれ? 履歴書には学生時代、部活動に入ってないと記載されているのに……)

履歴書との矛盾が生じてしまった回答です。
嘘を吐く場合、余計なことを言ってバレないよう注意してください。
私のストレス解消法は、運動です。私は元々体を動かすことが好きで、朝や夜に軽いウォーキングやランニングをおこなっています。また、休日には友人とバスケットやバレーボールなどを楽しんでいます。一人で体を動かしてもスッキリしますが、友人との運動はより楽しく、心身のリフレッシュにもつながっています。

たとえ嘘だとしても、嘘であることを見抜けない回答です。
履歴書に書かないプライベート面を全面に押し出した内容でありながら、友人との交流を絡めれば協調性もアピールできます。
⑤知ったかぶりをしない

聞かれた質問に答えられない場合、知ったかぶりをしないように注意してください。
知ったかぶりはその場しのぎになるメリットもありますが、後の質問でツッコミを入れられた場合にしどろもどろになってしまうケースもあります。
その場合、「この人は知ったかぶりをする」という悪印象を面接官に与えてしまいます。
上司の指示に従わなければならない公務員は、とくに素直さが必要とされる職業です。
そのため、答えられない質問には素直に分からない旨を伝える潔さも大切です。
【質問と回答例】当市のホームページを見たことがありますか?
(うわ…見てないけど、とりあえず見たって言っておこう)はい。拝見しました。

では、当市のホームページを見ての感想や、改善した方がよいと感じた点を教えてください。
(余計なこと言えないし、適当に取り繕うか)レイアウトがとても見やすいと感じました。改善した方が良いと感じた点は、特にありません。

(ええ…住民アンケートで見にくいと意見の多いページなのに。この人、本当にうちのホームページを見たのかな? 確かめるために追質問しよう…)

履歴書との矛盾が生じてしまった回答です。
追質問で取り繕っていたことがバレると、面接官に悪印象を与えてしまいます。
はい。拝見しました。

では、当市のホームページを見ての感想や、改善した方がよいと感じた点を教えてください。
(少し考えて)ホームページを開いたときに目に入るバナーがとても印象的でした。ただ、正直に申し上げますと、閲覧したページの細部までしっかりと思い出すことができません。そのため、改善点の提示は難しいです。申し訳ございません。

(なるほど。ホームページに関する質問はとりあえずここまでにしておくか)

途中で、できないことはできないと告げる正直な回答です。
もちろん、事前準備として志望先のホームページの内容を知っておくことが一番です。
ただ、知ったかぶりをして後で嘘がバレるよりも、正直に答える方が印象はよいです。
まとめ

今回紹介したように、公務員試験の個人面接では、受け答えの方法で印象がガラリと変わります。
個人面接は、志望先への意欲を見られていることはもちろんですが、それ以上に受験者の性格や人柄を見られる機会でもあります。
一緒に働きたいと思ってもらえるよう、面接中の言動には十分注意しましょう。
公務員を目指している人へ、少しでも参考になれば嬉しいです。
【Twitter】公務員試験や市役所について知りたいことはこちらまで!
公務員や市役所の仕事などについて聞きたいことがありましたら、ツイッターのコメントやDMで教えてください!
匿名で質問できる質問箱も設置しているので、ご活用ください。
皆さんが求めているものを参考に、今後の記事を作っていきたいと思います。
また、ブログの記事を更新したときにはツイッターで発信しています。
ぜひ、フォローしてお待ちください。
【他の記事】元公務員が教える公務員試験の面接対策
面接全般に特化した記事、元公務員が教える公務員試験の面接対策はこちらにまとめています。
未読の方はぜひ、こちらの記事も併せてお読みください。